時代の流れで寝台特急の数が減り、東北でもちょくちょく見れていた北斗星やカシオペアも、いまは無くなってしまいました。
そんな中、いまも毎日運行している寝台特急が「サンライズ瀬戸・出雲」

サンライズ瀬戸 は東京⇔高松(香川県)を結び、
サンライズ出雲 は東京⇔出雲市(島根県)を結ぶ列車です。
内装も綺麗で、鍵のかかる個室もあるので、女一人旅でも安心♪とくれば、寝台特急デビューにもってこいですよね!
実際乗ってみたわけですが、四国に行くなら片道はサンライズに乗ってみるのも、おススメですよ!
四国一人旅の日程
2015年3月の旅行です。
仕事終わりに、仙台駅のコインロッカーに押し込んでいた荷物を担ぎ、新幹線で東京へ。
22:00 東京駅発のサンライズ瀬戸に乗りこみ、翌朝には香川県の高松に到着となります。

金曜日・土曜日を丸々使って、高松の栗林公園、琴平の金比羅山、
松山の道後温泉や松山城を観光しました。
帰りは飛行機で、松山空港 ⇒ 中部国際空港 経由 ⇒ 仙台空港着。
もっと遅い便でもよかったけど、ANA特典航空券を利用したため、取れた便に乗ったらこの時間でした。
サンライズ瀬戸に乗車!

東京駅で食料と飲み物を少し調達し、サンライズの到着を待つ。
ドキドキ・・・

21時50分頃入線! ぴっかぴか。このカラーリング、可愛い!

こんな風に、車両のほとんどが2階建てです。

車両の中に階段があり、上下階にいけます。
1階も2階も、大人が立って普通に歩ける高さはあります。

両側が部屋なので廊下は狭め。
ミサワホームと共同開発した木目調の内装で、古い寝台特急の無骨なイメージはないですね。落ち着きます。

わたしが乗ったのは、サンライズ瀬戸の寝台の中でも大半を占める「シングル」という一人用個室です。
この、窓の大きいトコ。
基本は2階建ての上下どっちかなのですが、レア感求めて(?)車両の端に数室だけある平屋室にしました。

浴衣・毛布・ハンガー・紙コップは備え付けがあります。
コンセントも1個ありますので、スマホの充電もOK。
横はやや狭さを感じますが、窮屈感はありません。
窓も大きいので、ぼぉっと眺めてても面白い。
大きな駅を通過すると見える、ホームで並んでいる仕事帰りの人の列と、今から始まる旅にワクワクする自分とのギャップが不思議な感じ。
キラッキラに明るい東京・横浜を過ぎ、車窓が穏やかな闇の連続になってほっと一息。
すっかり油断してシェードも閉めずに「さて着替えよう」って脱ぎ始めたら、いきなり駅に入るので、めちゃくちゃ焦ります(笑)

洗面台も綺麗です。

トイレも綺麗ですが、ほぼ外気温と一緒で寒かったです。

車内でシャワーを浴びたい人は、車掌さんの検札が終わったら、あるいは乗ってすぐにシャワーカードを買いに行きましょう。
お湯の量に限度がありますので、売切御免です。
シャワーのお湯は1人計5分まで。お湯のスイッチはボタン式。
こまめに止めれば、女性でも体と髪を洗うのに十分です。
ロングヘアだったわたしでも、1分以上余ったくらい。
シャワーは使い終わるたび、扉を閉めてボタンを押すと爆風で洗浄されます。
風と音が すごい! びっくりしちゃったよ!

↑こちらは空室だった階上席。窓が天井に沿ってカーブしてます。
高さは180cmほどあるので、女性なら普通に立てます。

↑こちらはシングルツインという1~2人部屋。
上下段ベッドですが、下の段はソファにもなります。

↑ここはノビノビ座席の上段。
扉はなく、頭側の仕切りで区切られているのみ。
カーペット敷きでフェリーみたいですね。
寝台料金不要で、500円ほどの指定席料金で乗れる格安座席です。
寝れる人ならこれでも十分かも。
わたしはサンライズに乗れた嬉しさで、ほとんど寝れないまま朝が来ました。

3号車には簡易なラウンジも。ただし車内で食料は売っていません。
何か食べたい場合は、乗車前に調達する必要があります。

ドリンクの自販機はありますが、種類は少なめ。アルコールはありません。
値段は憤慨するほど高くはないです。130円とか。

朝6時30分頃。岡山駅に着きました。車内が少し騒がしくなります。

乗客の多くが、にわか撮り鉄になる。
サンライズ瀬戸とサンライズ出雲は各7両・計14両で、東京から岡山まで仲良く連結して走ってきました。
ここ岡山で、瀬戸と出雲を切り離し、それぞれの目的地へ。
なお、切り離したらサンライズ瀬戸はそのまま出発します。
切り離しを最後まで見れるのは出雲号のお客さんだけ。
瀬戸号の人は、のんびり見ていると置いてかれるよ!
月に何人かは、絶対に置いてかれてると思うんだよね・・・

朝の食料、東京駅で買ったカヌレしかなくて、ひもじかった。
早く高松でうどん食べたい。
でも、サンライズ瀬戸が快適で降りたくない。

ふと視界が開けました。
瀬戸大橋です。瀬戸大橋です。瀬戸大橋わたっているぞわたし!
写真を見るだけでも興奮がよみがえって、3回言ってしまいました。
サンライズ瀬戸から見る瀬戸内海のサンライズ。
いや~、なんて素敵な列車なんだろう。

初めてみる瀬戸内海は、深い藍色でした。

朝7時30分。定刻より少し遅れて高松駅に到着。
仙台を19時に出て約12時間、初めて四国の地におり立ちました。
いや~、いい電車でした。まだまだ長く走ってほしいなぁ。
サンライズ瀬戸のチケット小話
サンライズ瀬戸で必要なきっぷ&運賃
寝台特急に乗るには、乗車券+特急券に加え、寝台券のきっぷが必要になります。(ノビノビ座席の場合は、寝台券の代わりに指定券でOK)
一番いいのは、窓口に行って駅員さんに乗車日、乗車区間、人数、希望の寝台種類を伝えて発券してもらう方法です。
部屋を指定したいときも、空き状況を教えてもらいながら指定できます。
部屋を「B個室寝台1人用(シングル)」とした場合の料金は、仙台から高松が 29,750円(東北新幹線はやぶさ指定席含む)、東京から高松なら 22,110円です。
サンライズ瀬戸のオススメ席
サンライズ号は、様々な部屋タイプがありますので予算と気分に合わせて選べます。
また、階上室・階下室・平屋室、進行方向に対して右か左かで見える景色も変わります。
せっかくなので、その辺も考えて切符をとりましょう。
もし、わたしと同じシングルで高松行きに乗るなら、
- 窓が広く景色のいい階上室(2階)
- 瀬戸内海&朝日が見える進行方向左側
がオススメ!
階上室の窓は天井に沿って少しカーブしているので
天気がよければ、寝ころがりながら星が見えるとか ★☆ミ
また、瀬戸内海からのサンライズはやっぱり見てほしい!
東京⇒高松では、海&日の出を向く進行方向左側の席がおすすめです。
階下室(1階)は、上より揺れが少ないメリットはありますが、景色という点ではやはり劣るでしょう。
そして今回わたしが指定した平屋室(車両の端にある1,2階に分かれていない部分)は、天井が高いので広く感じる一方、車輪の近くに位置するので音と振動が大きいです。
電車の中である程度しっかり眠りたい人には、この部屋は少し辛いかも。
思い込みで発券したらミス!
満を持して乗り込んだサンライズ瀬戸。
だけどひとつ、失敗談を。
わたしが発券した3枚のきっぷ。
- 乗車券|仙台⇒愛媛県の松山(愛媛にも行くので通しで購入)
- 新幹線特急券|仙台⇒東京(東北新幹線用)
- 特急券・寝台券|東京⇒高松(サンライズ瀬戸用)

上の2枚は最寄り駅の自動販売機で自分で発券、
サンライズのきっぷは、仙台駅の窓口で発券しました。
しかしこのきっぷ、実は間違いがあるのです。
わかりますか??
答え:乗車券のとり方がダメ!
四国の土地勘がないものの、乗車券を旅程の最後(愛媛県/松山)まで取っておけば大丈夫だろうと思って、仙台⇒松山 で購入。
しかし、サンライズ瀬戸の車内検札で車掌さんに
『これで高松(サンライズ瀬戸の終点)に降りれんよ』って指摘されました。焦った!
瀬戸大橋を渡り、四国に入ってすぐ松山方面(宇多津・丸亀方向)に行くなら問題ないのですが、高松って反対に向かうんですよね。
「予讃線・瀬戸大橋線」の青いライン↓
47都道府県鉄道路線図
すると、この乗車券のルートから少し外れてしまうんです。
坂出-高松間の450円を、高松駅の改札で払って無事下車できたから良かったものの、路線図はちゃんと見て発券しましょう・・・

でも、この仙台-松山の乗車券は、わたしの人生で最長距離。
これ以上長い乗車券で旅行することは、もうない気がします。
普段、きっぷや航空券類はさっさと捨てるタイプなのですが、この乗車券だけは記念にとってあります。
普段はあまり電車のことは書かないのですが、直行便のない四国へのアクセス、そして、乗れる機会が減ってしまった寝台特急ということで、サンライズ瀬戸についても書いてみました。
香川・愛媛観光の旅行記↓
仙台-四国間の飛行機移動について↓